2008.07.08
+ いまこそ加藤紘一のターン
→拉致被害者「戻すべきだった」=日朝交渉停滞の原因−自民・加藤氏(時事通信) - Yahoo!ニュース
個々の国民の安全を超えて国家の理が優先される場合はありうる。全体の利益と個々の利益が完全に調和すること自体が難しいわけで、そこに調停者としての政治家の役割がある。為政者は不利益を被る人間の出現に耐えながら全体の利益を考えなければならない。国家の理と個別事案の矛盾を人間のレベルで受けとめるための存在だ。そこに為政者への敬意が生まれる。
加藤の発言自体は、理屈としてのみならば、否定すべきものではない。しかし、拉致事件における被害者は、国民の安全を保護するとの国家の存在意義を問う象徴になっている。個別の事件の被害者であり、かつ、存在がそのまま国家の理であるわけだ。だから外交の筋との理を挙げるだけでは同じ国家の理である以上、否定するのに不十分で、むしろ両方の理を守るために加藤紘一が北朝鮮に行くべきだろう。かつての有力政治家である加藤は、両国間の礎としてまったく不足ない。有力政治家であるからこそ持つ日本政界の情報が他国に漏れてしまうことは実に痛いが、関係改善に対する日本国の意気込みを示すにはむしろ好都合かもしれない。山村新治郎を待っていたのは衆院選だが、加藤なら首班指名選挙が待っているとさえ言えるのではないか。正気で戻って来れれば。と考えてしまうのが外交感覚に乏しい一国民の悲しさで、加藤は平然と帰ってくるはずだ。二十年後くらいに。
つーか、この報道、何のアドバルーンなんだろね。テレビ番組の収録時の発言とのことで、実際の発言とニュアンスの異なる部分があるかもしれん、と読み返していたのだけれど、読み返すほどに沸々と怒りがたぎってくる。
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